GentooでJackAudioを使う
JackAudioは低レイテンシなオーディオサーバで、レイテンシを気にするオーディオ関連の作業(DTMなど)を行う人に向けたものです。ようは、ASIOのPOSIX準拠版みたいなものです。
僕は別にDTM等はやらないんですが、SonicVisualizerという音楽データのスペクトラムとかを見たり色々とエフェクトをかけたり編集したりできるソフト内で再生をするために必要なので入れてみました。
まぁ、PulseAudioでもいけるんですが、せっかくなのでJackAudioを使ってみます。
対象環境と目標
今回は少々対象環境や目標が特殊なので初めに説明を入れたいと思います。
目標
jackオーディオのとりあえずの動作を目標にします。なのでRealtime modeに対応するための手順を省きます。
USE Flagの設定
/etc/make.conf のUSEフラグに "jack" を追加します。
もしくは以下を実行してください。
#echo "USE=""${USE} jack""" >> /etc/make.conf
JackAudioのインストール
"jack-audio-connection-kit"をインストールします。
#emerge -av --oneshot jack-audio-connection-kit
なお、"--oneshot" をつける理由は次のworldの更新で"jack"のUSE-Flagがつけられたアプリケーションが依存関係で要求するからです。つまり、jackのUSE-Flagを消すと勝手に "--depclean" 時に”jack-audio-connection-kit”は自然消滅します。
まぁ、なんでここ飛ばして、次のworldの更新に進んでも問題ありません。
Worldの更新
"jack" のUSE-Flagをすべてのアプリケーションに適応します。
#emerge -auND world
これで、インストールまで終わりました。
JackAudioサーバを起動する
まずは、/usr/bin/jackd を"audio"グループい設定します。
#chown root:audio /usr/bin/jackd
起動してみます。なお、このとき、他のプロセスがAlsaを利用しているとエラーが出力されるので、事前に終了しておく必要があります。
$jackd -d alsa
サンプリングレートを設定する場合は
$jackd -d alsa -r 24000
"-r” により指定できます。-rの位置は-dへの引数となるので、-dの後固定です。詳細は Jackd のmanをご覧ください。
以上でjackの導入完了です。お疲れさまでした。